第一級陸上無線技術士(一陸技)で教員免許を取得した話

すこし前の話ですが、教員免許を取得しました。

高卒の私にとってはレア度の高い資格がとれたと思います。

そこで、どのように取得までの経緯や、やったことを書いてみたいと思います。

 

どこで使える免許なのか

わたしが持っている教員資格は2つです。

  • 高等学校教諭の一種免許状(専門)
  • 中学校教諭の二種免許状(職業)

高等学校教諭の一種免許状(専門)というのは平たく言うと工業高校の専門科目の授業をする先生です。私は弱電系の学科だったので電気基礎やハードウェア技術科目を教える教員になります。

私の学校では全体の半分くらいが、この専門科目でした。専門科目の教員は1学年10人くらいはいたかと思います。

 

一方で中学校教諭の二種免許状(職業)というのは、現在ほとんど需要がありません。職業科目は戦後の中卒者が多い時代の科目で、現在は技術教科に置き換わっています。

 

教員免許に必要な資格

教員免許の取得に必要な資格。いわゆる基礎資格はタイトルにもあります第一級陸上無線技術士(以下:一陸技)です。

それから3年以上の無線通信に関する実施経験と技術優秀である証明が必要になります。

 

よく一陸技の免許を取得してから3年以上といった情報がありますが、それは誤りで、取得時期にかかわらず3年の実施経験があれば良いです。

例えば、無線通信に関する実施経験を6年積んだ上で今年一陸技を受験して合格した人は応募要件を満たしていることになります。

無線通信に関する実施経験と技術優秀が何を意味するのかは後ほど説明します。

 

まずやるべきこと

陸技に合格し、教員免許を取得したいと思い立ったらまず住んでいる地域の教育課の免許を管轄している部署に連絡をしてみることです。

すると、一通りの説明を受ける為に窓口まで足を運ぶよう言われます。

私は、最初は東京都庁に申請に行きました。メールでアポを取りましたが、例によって窓口に来るように指示されました。人生初の東京都庁です。とても緊張しました。そこで説明を受け、申請に必要な書類一式を渡されました。

 

東京都が指定した書類は以下の通りです。

  • 陸技の免許証
  • 高等学校の卒業証明書
  • 会社の組織図
  • 技術に関する証明書
  • 人物に関する証明書

これらの書類で無線通信に関する実施経験と技術優秀が判断されます。

 

書類を受け取ったわたし、でも申請には至らず・・・

書類を受け取ったものの、そもそも本当に免許を取得することができるのか疑っていました。

なにせ大量の書類(しかも手書き)を作成し、それを都庁に提出したところで、修正が入ってしまったらとても面倒だと思ったからです。当時の上司に相談することもなく時が過ぎてしまいました。

さらにその時ちょうど結婚することになり居住を移すことになったのです。引っ越し先は神奈川県になりました。

 

神奈川で再チャレンジ

神奈川県に居住を移し、諸々の手続きが落ち着いたところで、再度申し込みをしてみることにしました。

関内駅を降りて数分の建物に神奈川県の教員免許窓口があります。

そこで対応してくださった方からは始めにメールアドレスの記載がある名刺を渡されました。それは東京都にはなかったことです。

必要書類は東京都とおおむね同じでした。

しかし東京都で求められた”会社の組織図”は不要で、会社での業務内容がわかるパンフレットなど資料の提出を求められました。

 

東京都の時と違い、担当の方の名刺を頂けたことで申請のハードルがぐっと下がりました。

例えば、書類記載の不明点は直接メールで質問できますし、提出様式のWord文書を送っていただけたので作成がとても楽になったのです。

 

次のステップー部長に相談

必要書類を作成するには会社の協力が不可欠です。

私が無線通信の業務を行っていて、技術優秀であることをオーソライズしてもらわなければなりません。

最終的には社印の捺印が必要とのことでした。それはすなわち社長に捺印のお願いをすることになります。

 

幸いその時の部長が、私に一陸技の取得を勧めた人だったので、話をスムーズに運ぶことができました。もちろん多忙な部長や社長に文書作成をお願いするわけにはいかないので、自分で文書を作りこみ、捺印だけお願いすることになりました。

 

無線通信業務と技術優秀について

神奈川では申請書の内容と提出した資料によって判断されました。

無線通信といっても私は無線局の運用などは行っておりません。

ですので業務で高周波数関係の測定器(ネットワークアナライザなど)を使用していること、EMC(電磁適合性)試験を行っていることをアピールすることにしました。

提出資料は上司と相談し、高校生の就職用に作成したパンフレットを使用しました。

 

その他やったこと

身体に関する証明では直近の健康診断が必要とあった為、近所の病院で健診を受け、医者に証明書の記入をお願いしました。

また卒業証明書は卒業した地元の高校のHPから申請用紙をダウンロードすることができました。申請には収入印紙が必要でしたが、郵便局の定額小為替を使用して取り寄せることができました。

戸籍抄本も必要でした。

 

ついに申請

準備開始から2か月程でようやく提出までこぎつけ。無事受理されました。

なお申請にあたっての費用は16,000円ほどかかりました。

申請手数料・・・5,000円/件 → 10,000円

健診受診費・・・5,000円

収入印紙等・・・1,000円

 

申請してよかったこと

今回東京都と神奈川県で申請対応の違いを知れたことはとても勉強になりました。

東京都が悪いわけではありませんが、東京都にいる限りは申請までには至らなかったかもしれません。それ程神奈川県の担当の方には手厚いサポートを受けることができました。

そして会社側とも能動的に調整をとったことも大きな経験になったと思います。社印の申請など普段技能職で働いているだけでは絶対扱わない事柄でした。

また、こういったイレギュラーな相談をする為にも普段からコミュニケーションを円滑にしておくことも大事だと改めて実感した次第です。

 

私の周りにも数人いますが、例えば高校野球の指導に携わりたいと高卒で教員を目指して大学に入学する人がいます。

そういう方で工業系に就職している方はこの選択肢もぜひ検討していただければと思います。同じ目的で大学に行くよりも収入と時間面で大きなメリットになります。

 

教員になるつもりはなくても、一つ選択肢を増やすことはキャリアにおいては有意義なことですし、会社内でも一目置かれるメリットになる可能性が高いです。

 

この記事で一陸技取得を目指す方を勇気づけ、教員を目指すかたの参考になれば幸いです。

 

陸技に関してはこんなことも書いてます。ぜひご覧ください。

 

www.highschoolhal.com